第7回グローバル・リーダー学日時:12月08日(土) |
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①環境問題東京大学院農学生命科学研究科准教授 久保田 耕平 先生生態系の生物間相互作用に及ぼす地球温暖化と外来生物の影響 最初に食物連鎖と生物間相互作用についての講義の後、前半は地球温暖化によって、後半は外来生物によって生じる生物間相互作用への影響について、話をしていただいた。また、前半・後半とも、それによってどのようなことが起こり得るのか、また、その影響を最小限にするためにどのようなことを行えばよいか、についてグループワークを行った。 (前半)生徒は、温暖化を食い止めるために自分たちに何ができるかについて互いの意見を積極的に交換していた。SNS等を通じて自ら発信していくことの大切さや、「何もしなければ何も変わらない。小さなことでも継続を。」という言葉に共感していた様子であった。 (後半)生徒は、外来生物による影響について意見交換し、班としての意見をまとめて発表を行った。今まで知らなかった外来生物やその影響について話を聞くことができ、深く考える機会となったようであった。
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②教育・人権・ボランティアノンフィクション作家 中村 安希 さんグローバル化社会における人権課題と解決に向けた取り組み 高卒後、渡米されアメリカの大学を卒業。26歳から2年間に渡って世界47カ国を旅された経験などをもとにお話しいただいた。 1.偏見:社会に潜むステレオタイプ・・・ 日常的に人をひとくくりに見てしまいがちである。例えば、人種によって偏った役ばかりがあてられたり、見た目だけでテロリストと思われてしまう。 2.人権侵害:ロヒンギャ難民の例(ミャンマー&バングラデシュ)・・・ 民族差別と迫害、信仰への抑圧、移動の制限、教育を受ける権利の侵害、女性差別と性暴力、SNSを使ったヘイトクライムなど不当な人権侵害が起こっている。 解決にむけて:NPOの取り組み(日本)・・・ 日本難民支援協会、ビッグイシュー・ジャパンなどの活動について
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③文化研究/⑥グローバル・ビジネス小石川伸哉(讀賣テレビ放送株式会社取締役(編成・制作・コンテンツ担当))
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④法・歴史研究名古屋大学大学院法学研究科教授 愛敬 浩二先生日本国憲法の普遍性と固有性 改憲論議のための準備運動 ・イギリスのEU離脱レファレンダムから何を学ぶべきか →Scottish nationalist partyの訳を例にとり、各主要人物の思惑や論調、さらにレファレンダムの結果の説明。 ・日本国憲法の普遍性について →憲法論議と改憲論議の違い。ブルックリン美術館事件と菊池寛全集事件を例にとり、芸術への公金支出と憲法との関係性の説明。芸術における市民の多数決による決定は可能かどうか。 ・立憲主義とは何か →個人の基本的人権の保障が目的であり、政府はそれをよりよく実現するための手段として知恵・工夫としての憲法がある。 ・憲法9条のリアリズム →戦後日本が「非武装」であったことは一瞬たりとも無い。自衛隊を合憲にしただけで目的が達成するということではない。しっかりと政治家に議論してもらう必要がある。広く情報を集めて現状の課題を把握してほしい。9条の改憲議論については日本の利益だけを考えるのではなく、東アジアなどの情勢についても考えていく必要があるのでは。安全保障というのは自国だけの問題ではない。例えば中国との関係性は非常に興味深いものである。
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⑤医療問題京都大学医学研究科・放射線遺伝学 武田 俊一 先生医学部卒業後のキャリア 前半は、武田先生の履歴を中心に、今までに研究・体験した時の話や医者にとって必要な要素を語られました。医者は医学に関する膨大な知識を筋道立てて覚え、活用する能力と人間関係に気を配る能力が特に重要とされるようです。また、本当に医者になりたいのであれば、有名大学の医学部にこだわり何年も浪人するよりも、早く医学部に入学してキャリアを積む方が有益であり、特に若いときには積極的に海外留学をして自分の好きな研究に打ち込むことで貴重な体験や経験を積めると勧めてみえました。
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