開催日時:2023年8月4日(金)、5日(土)
会場:遠隔開催(Zoomを使用)
参加校:45校(298名)
本校参加生徒:2名
末谷壮汰さん(1年)望月勇樹さん(1年)
主催:一般社団法人パーラメンタリーディベート人財育成協会(PDA)
後援:文部科学省
今年度のPDA全国高校即興型英語ディベート合宿・大会2023は、昨年度に引き続きオンラインでの遠隔開催となりました。本校からは1年生2名が参加しました。本校は4年連続4回目の参加となりますが、本年度は千葉県立舟橋高校と雲雀丘学園中高等学校(兵庫県)との合同チームで参加しました。
【1日目】
開会式では、まず今回の参加校の紹介がなされました。カメラとマイクのチェックも兼ねて学校の名前が呼ばれると挨拶をしました。スタッフの紹介、合宿スケジュールの確認、ルール諸注意が行われました。
練習ラウンド1の論題は「After-school club activities in schools should be abolished.
(学校における放課後のクラブ活動は廃止すべきである。)」でした。生徒たちはそれぞれの経験を参考にどのような議論ができるかブレストシート(アイデア出しシート)にメモし、まとめていきました。ディベートが終了すると、他校の生徒と自己紹介をし、学校の様子などを語り合う姿が見られました。
練習ラウンド2の論題は「The number of AI-equipped surveillancecameras should be increased.(AI を搭載した監視カメラの数を増やすべきである。)」でした。犯罪の抑止やプライバシーの問題などの観点から、AI カメラの利点、欠点についての議論がありました。
練習ラウンド3の論題は「Volunteer work in schools should bemandatory.(学校でのボランティア活動を義務化すべきである。)」でした。ボランティア活動における当事者の自発的活動に依存するという性格から義務化はそぐわないのではないかという視点やボランティアそれ自体のもたらす利益を重視する視点など多くの切り口から論題について考える様子が見られました。
1日目の最後は、予選1が行われました。予選1の論題は「Japan should privatize prisons. (日本は刑務所を民営化すべきである。)」でした。練習ラウンドでディベーターやジャッジを務めた経験を活かし、活発な議論が行われました。諸外国の例も考慮に入れながら、民営化の是非について財政や治安など社会全体を広く見渡した議論が行われました。
【2日目】
2日目は朝から予選2が行われました。予選 2の論題は「Patriotism should be emphasized incompulsory education. (義務教育課程で愛国心を強調すべきである。)」でした。「愛国心」がもたらす利益や害について分析して、スピーチを組み立てる様子が見られました。
論題に関連して、福岡大学の縄田健悟准教授からキーノートレクチャーをいただきました。「愛国主義」と「国家主義」の違いなど混同しやすい概念についての説明もあり、大変に興味を引く内容でした。レクチャーに興味深く耳を傾け、積極的に質問する生徒たちの様子が見られました。
予選 3 の論題は「Scholarships should be granted based only on financial situation,not on academic performance.(奨学金は、成績ではなく経済状況のみに応じて与えられるべきである。)」でした。大学受験を控える高校生にとっては身近な話題であり、奨学金制度の現状を分析したうえで制度の目的やあるべき形についてスピーチを行う生徒の様子が見られました。
昼食後にはZoomでのレクリエーション「チーム対抗!ディベスピバトル!」が行われました。グループごとにモーションを考え、ハイスコアを目指してスピーチを組み立てました。評価には、PDA の開発した AI を用いたディベートの訓練システム“DebateSpeech”を用いました。
その後行われた準決勝、決勝には本校チームは進出できませんでしたが、全国レベルの高校生と質の高い論戦をすることができました。今後のディベート活動に向けて大きなモチベーションを得て、2日間にわたる即興型英語ディベート合宿・大会を終えました。
【対戦成績】
予選ラウンド1勝2敗 39位 (課外活動の部〔初心者〕55チーム中)
参加生徒の声
・前回参加したときは四高の人とチームを組んだのに比べ、今回は他校の生徒と合同チームで協力しなければいけなかったので大変でしたが、Zoomを活用して話し合い難しい議題にも上手く協力出来たのでとても楽しかったです。また機会があれば参加したいです。
・普段の学習では触れないより一層難しい英単語や英文法が出てきたり、またその英語を用いて相手の人と会話をしたりするという、非常に良い体験ができてとても面白かったです。初めは英語が聞き取れるか、英語を即席で話すことができるのかという大きな不安がありました。しかし仲間のサポートや自分の聞き取れた数少ない単語からでも頑張って反論を考えたりすることで全国の高校のハイレベルなディベートに対応することができました。負けもしましたが、この経験は今後自分の英語学習にも生きると思います。とても楽しい2日間でした。